インプラント手術後の腫れや痛みはいつまで続く?術後の経過と対処法
インプラント治療を検討している方のなかには、「手術後はどのくらい痛いの?」「顔が腫れると聞いたけれど、何日くらい続く?」「仕事は何日休めばいい?」など、術後の症状について不安を感じている方も多いのではないでしょうか。
インプラント治療では、顎の骨にインプラント体を埋め込む外科手術を行います。そのため、手術後には腫れや痛み、出血などが生じることがあります。
ただし、こうした症状の多くは手術による一時的な反応であり、通常は時間の経過とともに少しずつ落ち着いていきます。一方で、痛みや腫れが長期間続く場合や、一度落ち着いた症状が再び強くなった場合には、感染などのトラブルが起きている可能性もあるため注意が必要です。
インプラント手術を安心して受けるためには、術後にどのような経過をたどるのか、どの程度の症状であれば一般的なのかをあらかじめ知っておくことが大切です。
この記事では、インプラント手術後の腫れや痛みがいつまで続くのか、一般的な術後の経過や症状が強くなりやすいケース、自宅でできる対処法、歯科医院を受診したほうがよい症状について詳しく解説します。
インプラント手術後に腫れや痛みが出るのはなぜ?
インプラント治療では、歯を失った部分の顎の骨にインプラント体と呼ばれる人工歯根を埋め込みます。
手術では歯ぐきを切開したり、顎の骨にインプラントを埋入するための処置を行ったりするため、術後には周囲の組織に炎症反応が起こります。
この炎症反応によって生じる代表的な症状が、腫れや痛みです。
手術直後は麻酔が効いているため痛みをほとんど感じなくても、麻酔が切れてくるにつれて痛みを感じる場合があります。また、腫れについては手術直後よりも翌日以降に目立ってくることがあります。
そのため、手術当日にあまり腫れていなかったとしても、翌日や翌々日に腫れが強くなったからといって、必ずしも異常が起きているとは限りません。
ただし、症状の程度や続く期間には個人差があります。インプラントを埋入した本数や手術内容、骨造成などの追加処置の有無、患者さんの体質などによっても術後の状態は変わります。
インプラント手術後の痛みはいつまで続く?
インプラント手術後の痛みは、多くの場合、手術当日から数日程度が特に感じやすい時期です。
手術中は局所麻酔を使用するため、基本的には処置中の痛みを抑えながら治療を進めます。しかし、手術後に麻酔の効果が切れてくると、傷口周辺に痛みを感じることがあります。
手術当日
手術直後は麻酔が効いているため、痛みをあまり感じないことがあります。
しかし、数時間経過して麻酔が切れてくると、傷口周辺にズキズキとした痛みや違和感が出てくる場合があります。
歯科医院から痛み止めが処方されている場合には、指示された用法・用量を守って服用しましょう。
麻酔が切れてから強く痛み始めて慌てないよう、歯科医師から服用するタイミングについて指示を受けている場合は、その指示に従うことが大切です。
手術翌日から3日程度
手術翌日から2〜3日程度は、痛みや腫れが目立ちやすい時期です。
傷口があるため、何もしていないときよりも食事をしたときや口を大きく開けたときに痛みや違和感を感じることがあります。
ただし、痛み止めを服用することで日常生活を送れる程度にコントロールできるケースも多くあります。
時間の経過とともに痛みが少しずつ弱くなっているのであれば、通常の治癒過程である可能性が高いでしょう。
手術後3日から1週間程度
術後3日程度を過ぎると、痛みが徐々に軽くなってくることが一般的です。
傷口周辺の違和感や、噛んだときの軽い痛みなどが残る場合はありますが、強い痛みが続くことは通常多くありません。
手術から1週間程度経過すると、日常生活ではほとんど痛みを気にせず過ごせるようになる方もいます。
ただし、骨造成などを同時に行っている場合や手術範囲が広い場合には、症状が長く続くこともあります。
大切なのは「何日痛いか」という日数だけではなく、症状が時間の経過とともに改善しているかどうかです。
インプラント手術後の腫れはいつまで続く?
インプラント手術後の腫れについても、痛みと同様に個人差があります。
一般的には、手術直後よりも術後2〜3日頃に腫れが目立ち、その後少しずつ落ち着いていく傾向があります。
腫れのピークは術後2〜3日頃
インプラント手術後の腫れは、手術翌日から徐々に強くなり、術後2〜3日程度でピークを迎えることがあります。
そのため、手術翌日に「昨日より腫れている」と感じても、それだけで異常とは限りません。
特に複数本のインプラントを埋入した場合や、骨造成などの処置を同時に行った場合には、腫れが目立ちやすくなることがあります。
1週間程度で徐々に落ち着くことが多い
腫れのピークを過ぎると、通常は少しずつ症状が軽減していきます。
個人差はありますが、1週間程度で目立つ腫れが落ち着いてくるケースが多いでしょう。
ただし、手術内容によっては1週間以上腫れや違和感が残る場合もあります。
手術前に仕事や大切な予定がある場合には、術後の腫れを考慮してスケジュールを調整しておくと安心です。
インプラント手術後に起こることがあるその他の症状
インプラント手術後には、腫れや痛み以外にもさまざまな症状が現れることがあります。
あらかじめ知っておくことで、術後に必要以上に不安になることを防ぎやすくなります。
出血
手術当日は、傷口から少量の出血が続くことがあります。
唾液に血が混ざることで実際よりも出血量が多く見える場合もあります。
通常は時間の経過とともに落ち着いていきますが、出血が気になって何度もうがいをすると、傷口にできた血の塊が流れてしまい、かえって出血が止まりにくくなることがあります。
手術当日は強いうがいを避け、歯科医師から説明された方法で過ごしましょう。
出血量が多い場合や、時間が経っても止まらない場合には歯科医院へ連絡してください。
内出血
手術内容によっては、頬や顎周辺に内出血が現れることがあります。
皮膚が紫色や黄色っぽく変化することがありますが、通常は時間の経過とともに少しずつ薄くなっていきます。
見た目に驚くことがありますが、必ずしも感染などの異常を意味するわけではありません。
ただし、強い痛みや大きな腫れなどを伴う場合には、歯科医院に相談しましょう。
口が開きにくい
術後の腫れや筋肉への影響によって、一時的に口を開けにくくなる場合があります。
特に奥歯付近にインプラントを埋入した場合には、口を開けたときに傷口周辺が引っ張られるような違和感を覚えることがあります。
無理に大きく口を開けようとせず、症状が落ち着くまでは傷口に負担をかけないようにしましょう。
違和感やつっぱる感じ
傷口を縫合している場合、糸によって歯ぐきが引っ張られているような感覚が生じることがあります。
また、傷口が治癒していく過程で、むずむずした感覚や軽い違和感を感じる場合もあります。
抜糸後に違和感が軽くなることもありますが、症状が強い場合には定期検診の際などに歯科医師へ伝えましょう。
インプラント手術後に腫れや痛みが強くなりやすいケース
インプラント手術後の症状には個人差がありますが、手術内容によって腫れや痛みが強く出やすくなる場合があります。
複数本のインプラントを埋入した場合
1本だけインプラントを埋入する場合と比較すると、複数本を同時に埋入した場合には手術範囲が広くなることがあります。
処置する範囲が広くなれば、術後の腫れや痛みも目立ちやすくなる可能性があります。
複数本のインプラント治療を予定している場合には、仕事や予定への影響についても事前に歯科医師へ相談しておくとよいでしょう。
骨造成を行った場合
顎の骨の厚みや高さが不足している場合、インプラントを安定して埋入するために骨造成を行うことがあります。
GBRなどの骨造成を併用した場合には、インプラントを埋入するだけの場合と比べて手術範囲が広くなり、腫れや痛みが強く出ることがあります。
上顎の奥歯では、骨の状態によってサイナスリフトやソケットリフトなどの処置が検討される場合もあります。
どの程度の腫れが予想されるかは処置内容によって異なるため、手術前に説明を受けておきましょう。
手術時間が長かった場合
難易度の高い症例などで手術時間が長くなると、周囲の組織にかかる負担が大きくなり、術後の腫れや痛みに影響することがあります。
ただし、手術時間だけで術後の症状が決まるわけではありません。
患者さんの体質やインプラントを埋入する場所、手術方法などによっても異なります。
インプラント手術後の痛みや腫れを抑えるための対処法
手術後の過ごし方によっては、傷口に負担がかかり、痛みや腫れが強くなってしまうことがあります。
できるだけ順調な治癒につなげるためにも、術後は歯科医師から受けた注意事項を守りましょう。
処方された薬を指示どおり服用する
手術後には、痛み止めや抗菌薬などが処方される場合があります。
薬が処方された場合には、自己判断で服用回数を増減したり途中で中止したりせず、歯科医師の指示に従って使用しましょう。
特に抗菌薬が処方されている場合は、指示された飲み方を守ることが大切です。
服用後に発疹や息苦しさなどの異常がみられた場合には、服用を続けるか自己判断せず、速やかに医療機関へ相談してください。
手術当日は安静に過ごす
手術当日は、できるだけゆっくり過ごしましょう。
激しい運動をすると血流がよくなり、出血や腫れ、痛みが強くなる可能性があります。
手術を受けた直後にジムへ行ったり、ランニングをしたりすることは避け、歯科医師から運動再開について説明を受けている場合には、その指示に従いましょう。
仕事についても、身体への負担が大きい仕事の場合には事前に休みを調整しておくと安心です。
長時間温めすぎない
入浴やサウナなどによって身体が温まりすぎると血流がよくなり、出血や腫れが強くなる可能性があります。
手術当日は長時間の入浴を避け、シャワー程度にするなど、歯科医師の指示に従いましょう。
飲酒についても血流に影響するため、術後は控える必要があります。
いつから入浴や飲酒を再開できるかは治療内容によって異なるため、担当の歯科医師に確認してください。
患部を触らない
インプラントを埋入した部分が気になっても、舌や指で何度も触らないようにしましょう。
刺激によって傷口が開いたり、細菌が入り込んだりする可能性があります。
縫合した糸が気になって舌で触ってしまう方もいますが、できるだけ触らずに過ごすことが大切です。
強いうがいを避ける
手術当日は、強く何度もうがいをすることを避けましょう。
傷口には血液が固まることで治癒を助ける働きがあります。強いうがいを繰り返すと血の塊が流れ、再び出血することがあります。
口の中の血の味が気になる場合でも、勢いよく何度もゆすぐのではなく、歯科医師から説明された方法に従いましょう。
インプラント手術後の食事はどうすればいい?
インプラント手術後は、食事にも注意が必要です。
麻酔が効いている間に食事をすると、頬や舌を誤って噛んでしまったり、熱いものによるやけどに気づかなかったりする可能性があります。
そのため、基本的には麻酔が切れて感覚が戻ってから食事をするようにしましょう。
柔らかいものを選ぶ
術後しばらくは、傷口への刺激が少ない柔らかい食べ物を選ぶとよいでしょう。
おかゆやうどん、豆腐、卵料理など、あまり強く噛まなくても食べられるものが適しています。
反対に、硬いものや噛み切るのに力が必要なものは傷口に負担をかける可能性があります。
手術した側で噛まない
傷口が安定するまでは、できるだけ手術をした側で食べ物を噛まないようにしましょう。
食べ物が傷口に直接当たると痛みが生じたり、傷口に食べかすが入り込んだりすることがあります。
片側だけで噛むことに慣れていない場合は、食事のスピードを落としてゆっくり食べることを意識しましょう。
刺激の強い食べ物を避ける
香辛料を多く使用した辛い料理や熱すぎる食べ物などは、傷口を刺激する可能性があります。
手術直後は刺激の少ない食事を選び、傷口が落ち着いてから徐々に普段の食生活へ戻していきましょう。
インプラント手術後の歯磨きはいつからできる?
インプラント手術を受けたからといって、口の中全体の歯磨きをやめる必要はありません。
むしろ、細菌の増殖を防ぐためにも、口腔内を清潔に保つことが重要です。
ただし、手術した部分については注意が必要です。
傷口に歯ブラシを直接強く当てると、出血したり傷口が開いたりする可能性があります。
手術部位をいつから、どのように磨くかについては処置内容や傷口の状態によって異なるため、歯科医師や歯科衛生士から受けた指示に従ってください。
手術をしていない部分については、傷口に触れないよう注意しながら丁寧に歯磨きを行いましょう。
また、歯科医院から洗口液などを処方された場合には、指示された方法で使用します。
インプラント手術後の仕事はいつからできる?
デスクワークなど身体への負担が比較的少ない仕事であれば、体調や手術内容によっては翌日から仕事ができるケースもあります。
ただし、術後2〜3日頃に腫れが目立つことがあるため、人と接する仕事や写真撮影、大切なイベントなどがある場合には注意が必要です。
また、身体を動かす仕事や重いものを持つ仕事の場合、血流が増えて出血や痛みにつながる可能性があります。
インプラントの埋入本数が多い場合や骨造成を行う場合などは、必要に応じて休みを確保しておくと安心です。
仕事への復帰時期は一律ではないため、自分の仕事内容について手術前に歯科医師へ伝え、どの程度休む必要があるか相談しておきましょう。
こんな痛みや腫れがある場合は歯科医院へ相談を
インプラント手術後の痛みや腫れの多くは、時間の経過とともに改善していきます。
一方で、通常の治癒過程とは異なる症状が現れる場合もあります。
数日経ってから痛みが強くなった
通常、術後の痛みは時間とともに軽くなっていく傾向があります。
ところが、数日経過してから痛みが強くなった場合や、一度落ち着いた痛みが再び強くなった場合には注意が必要です。
傷口で感染などのトラブルが起きている可能性もあるため、歯科医院へ連絡しましょう。
腫れがどんどん大きくなる
術後2〜3日程度は腫れが強くなることがありますが、その後も腫れが拡大し続ける場合には歯科医院への相談が必要です。
特に強い痛みや発熱、膿などを伴っている場合には、早めに診察を受けましょう。
痛み止めを飲んでも強い痛みが続く
処方された痛み止めを適切に服用しているにもかかわらず、我慢できないほどの強い痛みが続く場合にも注意が必要です。
自己判断で薬の量を増やすのではなく、歯科医院へ連絡し、症状について伝えましょう。
出血が止まらない
手術直後に唾液へ血が混じる程度の出血は珍しくありません。
しかし、出血量が多い場合や、圧迫してもなかなか止まらない場合には、歯科医院へ連絡してください。
血液をサラサラにする薬などを服用している方は、手術前に必ず歯科医師へ申告することも大切です。
唇や舌などのしびれが続く
下顎のインプラント治療では、神経の位置を確認しながら治療計画を立てることが重要です。
麻酔が切れると通常は感覚も徐々に戻りますが、唇や顎、舌などのしびれや感覚の異常が長く続く場合には、速やかに歯科医院へ相談しましょう。
インプラント手術後の腫れを心配しすぎる必要はある?
インプラント手術後に顔が腫れると、「手術が失敗したのではないか」と不安になる方もいるでしょう。
しかし、術後の腫れは身体が傷を治そうとする過程で起こる反応のひとつです。
そのため、腫れがあること自体がインプラント治療の失敗を意味するわけではありません。
重要なのは、腫れの大きさだけで判断するのではなく、時間の経過とともに改善しているか、強い痛みや発熱、膿などの症状を伴っていないかを確認することです。
手術内容によって予想される症状も異なるため、不安がある場合には遠慮せず担当の歯科医師へ相談しましょう。
インプラント手術後の経過を順調にするためには?
インプラント治療では、手術そのものだけでなく、その後の過ごし方やメンテナンスも重要です。
術後すぐの時期は、傷口を刺激せず、処方された薬を適切に服用し、身体を休ませることを心がけましょう。
傷口が治ってきた後も、インプラント治療がすべて終了したわけではありません。
埋入したインプラントが顎の骨と安定して結合するまでには一定の期間が必要です。治癒期間はインプラントを入れた部位や骨の状態、治療方法などによって異なります。
そのため、痛みや腫れがなくなったからといって自己判断で通院を中断せず、歯科医師が指定したタイミングで診察を受けることが大切です。
最終的な人工歯を装着した後も、インプラント周囲炎などのトラブルを予防するため、毎日のセルフケアと定期的なメンテナンスを継続しましょう。
インプラント手術を受ける前に術後の予定も確認しよう
インプラント治療を受ける際には、手術日だけではなく、その後数日間の予定まで考えてスケジュールを組むことをおすすめします。
手術翌日から問題なく普段の生活を送れる方もいますが、術後2〜3日程度は腫れが目立つ可能性があります。
特に、結婚式や旅行、写真撮影、人前に立つ仕事など、大切な予定の直前に手術を入れる場合には注意が必要です。
また、骨造成を伴う手術や複数本のインプラント治療を予定している場合には、通常より腫れや痛みが強く出る可能性もあります。
「何日休みを取ればいいのか」「いつから運動できるのか」「週末に予定があるけれど問題ないか」など、気になることがあれば手術前に歯科医師へ確認しておきましょう。
術後の経過まで含めて治療計画を立てておくことで、余裕を持ってインプラント治療を受けやすくなります。
まとめ
インプラント手術後には、腫れや痛み、出血、違和感などが生じることがあります。
痛みは手術当日から数日程度感じることがあり、腫れについては術後2〜3日頃に目立ち、その後徐々に落ち着いていくのが一般的です。多くの場合、1週間程度経過すると強い腫れや痛みは軽減していきます。
ただし、症状が続く期間や程度には個人差があります。複数本のインプラントを埋入した場合や骨造成を行った場合などは、腫れや痛みが比較的強く出ることもあります。
術後は処方された薬を指示どおり服用し、激しい運動や飲酒、長時間の入浴などを避け、傷口に負担をかけないように過ごすことが大切です。
また、「何日経ったか」だけでなく、痛みや腫れが時間の経過とともに改善しているかどうかを確認しましょう。一度落ち着いた痛みが再び強くなった、腫れが拡大している、膿や発熱がある、出血が止まらない、しびれが続いているといった場合には、早めに歯科医院へ相談することが重要です。
インプラント治療では、手術前の診断や治療計画だけでなく、術後の適切な管理や定期的なメンテナンスも大切です。気になる症状を我慢せず、歯科医師と相談しながら治療を進めていきましょう。
上尾でインプラント治療をご検討中の方や、インプラント手術後の腫れ・痛みについて不安がある方、インプラント治療について相談できる歯科医院をお探しの方は、上尾駅前デンタルクリニックへぜひご相談ください。
